2020年11月8日日曜日

20201108 掲示板四方

9:00 現在、コーヒーは一杯、エチオピアのナチュラル。揮発性でもあるかのように、舌の上をさーっと駆け去り、後には紅茶のような風味が燻るように残る。

世間が米国大統領選に賑わう一方で、11/5 以来続いているというエチオピア連邦政府と同国北部ティグレ州政府との闘争状態に関するニュースが、ブラウザやSNSの、少なくとも私の、レコメンドには一切流れてこない状況を目の当たりにしている。コーヒー産地に関する一ニュースとしてこれに触れなければ、私は今でも知らないままでいたことだろう(それどころかエチオピアの位置さえ曖昧なままだったと思う)。これを報じる日本語のニュースだって現にいくつかはあるわけなのだが、つくづく人の  というものは、自分の見たいものしか見ないし、ネットはその歪みを全力を挙げて拡大してくれやがる(Twitter のトレンド表示を展開すると、驚くべきことに、トランプ大統領やら高須院長やら、なんでもいいが、そうした人々をヒーローとして讃える、勿論日本語のツイートを、延々見ることになる)。あらゆるニュースを常に追いかけていつ何時でもそれらに関してコメントできることを知性だとか正義だとか称する向きについては断じてこれに抗うけれども、いやまあ虚しくはなりますよね。


昨夜はすこぶる調子が悪く、大分早く布団に入った。中学校の教室の夢を見た。1番後ろの、窓側から二列目の席からの視界。やはり二列目の、教卓と斜向かいに角を接する席からの視界。黒板の反響、前から後ろへもたもたと広がる配布物。先生の目を盗んでは啄まれる噂話の断片。体育館のワックスがけの床を跳ねる無数のボールのオレンジ色の残像。掃除のあとの乱れた机の並び、私の机はどれだったか、と、フックに掛かった袋を頼りに腰を屈めて探し回る。


目覚めまでもが「もういいよ」とでも言いたげに投げやりで、ミルクパンに水と煮干しを投じて火にかける。冷蔵庫の空きスペースを展開していく。ゴミ箱はパッケージの嵩張りでキュービックに埋まっていく。今日は日が暮れたらまた買い出しに出るつもりである。

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