接客業を想定した話だ。
店員側がその場のごく個別的な事情を鑑みたり、あるいは「ちょっと興が乗ったから」といった気の紛れでとったその場限りの対応が、しかし客の手によってSNS上にすぐさま記録され共有されてしまうのならば、それがそのサービスの機転に対する感謝や賞賛であろうともお構いなしに、「万人に対して別け隔てなく同等のサービスを提供せよ」という匿名の圧力として機能してしまう。
「期に臨み変に応ず」とは、ある関係が「その都度それ限りである」ことを前提としてはじめて成立するものだ。
SNSはサービスを限りなく平準化する方向にしか働かないだろう。
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